公開日: 2026/07/20 最終更新日: 2026/07/01
探偵ファイル - 慰謝料用語
 公開日: 2026/07/20 最終更新日: 2026/07/01

口外禁止

口外禁止とは、示談や合意の内容、トラブルの事実、相手の個人情報などを第三者へ話したり、SNSへ投稿したりしないように定める取り決めです。

慰謝料請求の場面では、示談書・合意書・誓約書・離婚協議書などに口外禁止条項を入れることがあります。

ただし、口外禁止の範囲が広すぎると、弁護士相談や必要な手続きまで迷う原因になることがあります。

署名する前に、何を、誰に、どこまで話してはいけないのかを確認しましょう。

慰謝料請求で使われる基本用語

口外禁止とは

トラブルの内容を第三者へ広げないための条項

口外禁止とは、当事者間で起きたトラブルや合意内容を、第三者へ話さないように定める条項です。

不倫慰謝料、婚約破棄、結婚詐欺、独身偽装、DV・モラハラ、離婚協議などで使われることがあります。

たとえば、次のような内容が対象になることがあります。

  • 不倫や交際トラブルの事実
  • 慰謝料や解決金の金額
  • 示談書・合意書の内容
  • 相手の氏名・住所・勤務先
  • LINEや写真などの証拠
  • 交渉の経緯
  • SNSや掲示板への投稿

口外禁止は、「何を秘密にするのか」を具体的に決めることが重要です。

慰謝料請求で口外禁止が使われる場面

不倫慰謝料の示談で使われる場合

不倫慰謝料の示談では、慰謝料の支払いだけでなく、口外禁止を取り決めることがあります。

相手の職場や家族、友人、SNSなどへ不倫の事実を広げないためです。

  • 不倫の事実を第三者へ話さない
  • 慰謝料額をSNSへ投稿しない
  • 相手の勤務先へ知らせない
  • 家族や知人へ拡散しない
  • 匿名掲示板へ投稿しない
  • 証拠画像を第三者へ送らない

ただし、弁護士への相談や必要な手続きまで禁止される内容になっていないか確認が必要です。

条項の有効性や範囲は、弁護士へ相談してください。

離婚協議書や合意書に入れる場合

離婚協議書や合意書でも、口外禁止が問題になることがあります。

離婚理由、慰謝料、財産分与、子どもに関する内容などを外部へ広げないためです。

  • 離婚理由を第三者へ話さない
  • 慰謝料や財産分与の内容を話さない
  • 子どもに関する情報を拡散しない
  • 相手の勤務先や親族へ知らせない
  • SNSで相手を特定できる投稿をしない

子どもがいる場合や親族への説明が必要な場合は、例外をどう定めるか慎重に確認しましょう。

婚約破棄・結婚詐欺・独身偽装のトラブル

婚約破棄、結婚詐欺、独身偽装でも、示談や解決金の支払いにあわせて口外禁止を求められることがあります。

相手が「家族や勤務先に言わないでほしい」と求めるケースです。

  • 婚約破棄の経緯
  • 既婚者であることを隠していた事実
  • 金銭のやり取り
  • 返金や解決金の内容
  • 相手の本名や勤務先
  • 交際中のLINEや写真

口外禁止に応じる前に、証拠・相手情報・請求範囲が整理できているか確認しましょう。

口外禁止条項で確認したいこと

禁止される情報の範囲

口外禁止では、秘密にする情報を明確にする必要があります。

「本件を一切口外しない」という表現だけでは、範囲が広すぎる場合があります。

  • トラブルの事実
  • 示談の存在
  • 慰謝料や解決金の金額
  • 支払い条件
  • 相手の氏名・住所・勤務先
  • 証拠の内容
  • 交渉の経緯

どこまでが禁止される情報なのかを、署名前に確認しておきましょう。

誰に話してはいけないのか

口外禁止では、「第三者」の範囲も重要です。

家族、友人、勤務先、弁護士、税理士、公的機関など、誰に話せるのかを確認しましょう。

  • 家族
  • 親族
  • 友人
  • 勤務先
  • 弁護士
  • 税理士
  • 警察や裁判所
  • 行政機関

※弁護士相談や法的手続きに必要な開示まで禁止されていないか、必ず確認してください。

SNS投稿や匿名投稿も対象になるか

口外禁止は、口頭で話すことだけではありません。

SNS、ブログ、掲示板、口コミ投稿、DM送信なども対象になることがあります。

  • X・Instagram・Facebookへの投稿
  • 匿名掲示板への書き込み
  • LINEグループへの共有
  • 証拠画像の投稿
  • 相手を特定できる匂わせ投稿
  • 職場や地域が分かる投稿

匿名投稿でも、相手を特定できる内容であればトラブルになる可能性があります。

例外を入れるかどうか

口外禁止には、必要な例外を入れることがあります。

すべての相談や手続きを禁止すると、かえって問題が大きくなる可能性があります。

  • 弁護士へ相談する場合
  • 税理士へ必要資料を見せる場合
  • 裁判所や公証役場へ提出する場合
  • 警察や行政機関へ相談する場合
  • 同居家族へ最低限説明する場合
  • 医師やカウンセラーへ相談する場合

例外を入れるかどうかは、状況に応じて弁護士へ確認しましょう。

口外禁止に違反した場合のリスク

違約金や損害賠償の問題

口外禁止条項には、違反した場合の違約金を定めることがあります。

ただし、金額や条件が不明確だと、後から争いになる可能性があります。

  • 何をしたら違反になるのか
  • 1回ごとの違約金なのか
  • 違約金の金額
  • 損害賠償との関係
  • 証拠の確認方法
  • 支払期限

※違約金の有効性や金額の妥当性は法律判断を含みます。署名前に弁護士へ確認してください。

名誉毀損・プライバシー侵害につながる場合

相手の不倫やトラブルの事実を広めると、別の問題につながることがあります。

たとえ腹立たしい事情があっても、勤務先やSNSへ拡散する行為は慎重に考える必要があります。

  • 相手の氏名を投稿する
  • 勤務先へ不倫を知らせる
  • 家族や知人へ証拠を送る
  • SNSで相手を特定できる投稿をする
  • 写真や会話履歴を公開する

証拠は拡散するものではなく、弁護士相談や請求準備のために整理するものです。

口外された場合は証拠を残す

相手が口外禁止に違反した可能性がある場合は、感情的に反応する前に証拠を保存しましょう。

いつ、誰に、どの内容が伝わったのかを整理することが大切です。

  • SNS投稿のスクリーンショット
  • 投稿日時・アカウント名
  • 第三者から届いたメッセージ
  • 勤務先や親族へ連絡された記録
  • 拡散された画像や文章
  • 相手が口外を認めたやり取り

証拠を整理したうえで、弁護士へ対応を相談してください。

口外禁止で整理したい証拠

示談前に残しておきたい資料

口外禁止を含む示談をする前に、必要な証拠を整理しておきましょう。

署名後に証拠の取り扱いで迷わないためにも、保管方法や提出先を確認することが大切です。

  • LINE・メール・DMのやり取り
  • 写真・動画
  • 通話履歴
  • ホテルや外泊の記録
  • 送金履歴
  • 相手の氏名・住所・勤務先
  • 交渉の経緯

相手に連絡する前に、証拠と相手情報を整理しておくことが大切です。

口外された証拠を時系列で整理する

口外禁止違反を主張する場合、時系列の整理が必要になります。

単に「話された気がする」だけではなく、確認できる情報を集めましょう。

  • 口外された日時
  • 口外された相手
  • 伝わった内容
  • 投稿や送信の証拠
  • こちらに発生した影響
  • 相手とのやり取り

証拠の評価や請求の可否は、弁護士へ確認してください。

相手特定・所在確認が必要になるケース

相手の本名や住所が分からない場合

口外禁止を含む示談書や合意書を作る場合、相手情報が必要になることがあります。

SNSやマッチングアプリで知り合った相手の場合、本名や住所が不明なこともあります。

  • 本名が分からない
  • 住所を教えてもらっていない
  • 勤務先が本当か分からない
  • SNSアカウントしか分からない
  • 電話番号だけ分かっている
  • 車両情報だけ分かっている

一部の情報しかない場合でも、調査の可否を確認できることがあります。

※不正な方法で個人情報を取得することはできません。適法な調査範囲で確認する必要があります。

勤務先や生活実態を確認したい場合

勤務先や生活実態は、相手情報の確認や弁護士相談前の資料整理に関係することがあります。

ただし、勤務先へ不用意に連絡したり、相手を困らせる目的で調べたりすることは避ける必要があります。

  • 勤務先が本当か確認したい
  • 相手の生活拠点を確認したい
  • 示談書の送付先を確認したい
  • 連絡が取れなくなった相手の所在を確認したい
  • 弁護士相談前に資料を整えたい

※勤務先確認は、相手に圧力をかける目的では行えません。

口外禁止で探偵調査が関係する場面

証拠整理・相手特定・所在確認のサポート

探偵が口外禁止条項の有効性を判断したり、示談交渉を代理したりすることはできません。

一方で、弁護士相談前に必要となる証拠や相手情報を整理するために、調査が必要になる場合があります。

  • 相手の氏名・住所を確認したい
  • 勤務先や生活実態を確認したい
  • 不倫や独身偽装の証拠を整理したい
  • 口外された証拠を保存したい
  • 相手と連絡が取れない
  • 弁護士相談前に資料をまとめたい

探偵調査は、口外禁止の法的判断を行うものではなく、証拠収集・相手特定・所在確認を行うものです。

調査でできないこと

口外禁止に関する相談では、相手への怒りや不安から、過剰な調査を求めたくなることがあります。

しかし、探偵業務には適法な範囲があります。

  • 相手を脅す目的の調査
  • 勤務先への嫌がらせ目的の確認
  • 相手のスマホやSNSへの不正アクセス
  • 住民票や戸籍の不正取得
  • GPS機器を無断で取り付ける行為
  • 代理交渉や法的判断

※違法・不適切な調査は行えません。条項作成や法的対応は弁護士へ相談してください。

口外禁止で注意したいこと

自分からSNSで発信しない

慰謝料請求の前後では、怒りや悔しさからSNSで発信したくなることがあります。

しかし、投稿内容によっては、相手から反論されたり、別の法的問題に発展したりする可能性があります。

  • 相手の名前を書かない
  • 勤務先や地域を特定しない
  • 証拠画像を公開しない
  • 相手を侮辱する表現を避ける
  • 匿名投稿でも油断しない

証拠は公開するのではなく、弁護士相談や請求準備のために保管しましょう。

署名前に例外と違約金を確認する

口外禁止条項に署名する前に、例外と違約金を確認しましょう。

内容を理解しないまま署名すると、必要な相談や手続きまで不安になることがあります。

  • 弁護士相談は例外か
  • 警察や裁判所への説明は可能か
  • 同居家族への説明はできるか
  • 違反時の違約金はいくらか
  • 違反の判断基準は明確か
  • 期間はいつまでか

※広すぎる口外禁止条項や高額な違約金は、署名前に弁護士へ確認してください。

ワンポイント

口外禁止は、示談後の蒸し返しやSNS拡散を防ぐために使われることがあります。

一方で、範囲が曖昧なまま署名すると、必要な相談まで迷う原因になります。

署名する前に、禁止される情報・話してはいけない相手・例外・違約金を確認しましょう。

条項の作成や法的判断は、弁護士へ相談してください。

口外禁止に関連する項目

口外禁止に関連する用語として、示談書、合意書、誓約書、接触禁止、清算条項、違約金、公正証書などがあります。

慰謝料請求を進める前に、証拠と相手情報を整理し、必要に応じて弁護士へ確認しましょう。

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